サッカー界の悲劇
〜2016年ラミア航空2933便墜落事故〜

サッカー界の悲劇|2016年ラミア航空2933便墜落事故

ラミア航空2933便墜落事故概要

・発生日:2016年11月28日 月曜日

・発生場所:コロンビア/アンティオキア県/ラ・ウニオン

・犠牲者数:71名

・ブラジルサッカークラブ、アソシアソン・シャペコエンセ・ジ・フチボウの首脳陣・メンバーら一行が多数搭乗、燃料不足で墜落

ラミア航空2933便墜落事故機体情報

ラミア航空2933便

ラミア航空2933便
ラミア航空2933便

・機種:AVRO 146-RJ85

・機体記号:CP-2933

・出発地:ビルビル国際空港(VVI)

・目的地:ホセ・マリア・コルドバ国際空港(MDE)

ラミア航空2933便墜落事故経緯と原因

サッカークラブのチャーター便で起きた悲劇

2016年11月28日現地時間18時18分、ラミア航空2933便がボリビアのサンタ・クルス・デ・ラ・シエラにあるビルビル国際空港から離陸し、コロンビアのリオネグロのホセ・マリア・コルドバ国際空港に向かった。

ラミア航空2933便はブラジルサッカークラブ、アソシアソン・シャペコエンセ・ジ・フチボウ(シャペコエンセ)がコパ・スダメリカーナ2016決勝に向かうためのチャーター便であった。同クラブのメンバーと首脳陣50人の他、取材記者らも搭乗していた。シャペコエンセは著名な選手が在籍していなかったが、地元に愛され、わずか4年間でブラジルサッカーリーグのセリエDからAに昇格できたチームであった。

4時間半飛行後、ラミア航空2933便は目的空港に近づいたが、滑走路1本のみのため、管制官から空中で待機するように指示された。

7分後管制官がラミア航空2933便から燃油問題で優先着陸の要請がきた。その時別の3機が既に着陸中であったため、管制官は着陸許可を待つように指示した。

しかし、わずか30秒後、ラミア航空2933便は燃油が既に底づいたことを理由に即時着陸を要求した。管制官はもう1機を避けるように右への旋回を指示したが、ラミア航空2933便は指示を無視し、左旋回し、滑走路に向かってきた。この時、ラミア航空2933便の機内はライトが消え、エンジンも次第に止まった。

ラミア航空2933便墜落前
ラミア航空2933便墜落前

機長が管制官に着陸誘導をお願いした次の瞬間、ラミア航空2933便はレーダー画面から消え、通信が途絶えた。

ラミア航空2933便墜落
ラミア航空2933便墜落

ラミア航空2933便は目的空港から16キロ離れた山中で墜落した。燃料切れのため、事故現場では燃焼の痕跡がなく、乗客乗員77人のうち71人が犠牲者になった。サッカー関係の航空事故において1993年のザンビア代表30名が死亡したガボン航空事故以来の惨事となった。

ラミア航空2933便墜落事故現場
ラミア航空2933便墜落事故現場

機長と副操縦士が燃料不足を認識しながら飛行していた

事故調査で飛行データから機体の各指標が正常で、燃油漏れもなかったことが分かった。ラミア航空2933便は出発前満タンの2万ポンドの給油を受けたが、当機AVRO 146-RJ85の最長飛行距離は、両空港の距離とほぼ同じであり、満タンでも距離的に燃料に余裕はなかった。(距離から計算した場合、標準燃油量は2万6千ポンドが必要)

また、調査員が同機長の飛行記録を調べたところ、それまで該当機が安全規定違反の燃料量でリオネグロのホセ・マリア・コルドバ国際空港からビルビル国際空港までの路線を3回も飛行したことが分かった。しかも、今回は逆方向であり、海抜の差で以前より燃油の必要量が多かった。

さらに、操縦室内の通話記録を調べたところ、機長と副操縦士は少なくとも事故の40分前、燃油不足が分かっていた。本来はボリビア・コビハのカピタン・アニバル・アラブ空港か、目的地手前にあるボゴタのエルドラド国際空港で給油を行う予定だったが、飛行中管制官から距離短い航路への変更指示があったため、機長と副操縦士は給油なしでも運良く目的空港まで行けると判断した。

着陸待ちで燃料切れ、墜落

運に賭けたのは大間違いだった。

ラミア航空2933便着陸のため旋回
ラミア航空2933便着陸待ちのため旋回

目的のホセ・マリア・コルドバ国際空港が着陸待ちで混んでいたのは誰も予想していなかった。ラミア航空2933便は2周旋回後、燃油が切れ、墜落した。

タイトルとURLをコピーしました